つなげる発想で価値創造をする「M&A思考」
皆さんこんにちは!オプティアスの萩原です。
今回からリレー形式で毎回講師陣がコラムを連載していくことになりました。毎月M&Aや経営全般、世界のビジネスやESG等ビジネスリベラルアーツ(BLA)、その他皆さんのお役に立ちそうな多様なテーマについて講師陣がリレー形式で連載していく予定です!
取り上げて欲しいテーマがありましたら是非事務局までお寄せ頂けると嬉しいです。
ちなみに連載系の企画で執筆するのは、以前在籍した某調査会社(帝○データバンク)子会社の社長時代にM&Aについて解説する記事を書いて以来(ちなみに今もネットで読めます)。元来遅筆なので、なかなか書く気にならなかったのですが、こういった企画で書くのは面白いので、「会員の皆さんの役に立つこと」をイメージしながら、双方向でやり取りする感じで連載できればと思ってます。
と言いつつ、今回は第1回目ということなので、お役に立つかどうかは置いといて(笑)、「なぜ『M&A思考』とかいう考え方に思い至ったのか?」について語ってみたいなと思います。
私がM&Aをビジネスとして始めたのは2005年からなので、私のM&A業界歴はかれこれ17年ちょっとになりますが、始めた時は「M&A」という高尚でアカデミックな雰囲気に酔っていたというか、なんか「自分って凄い世界でビジネスやってんじゃん!
的なところが多分にありまして、とにかくハイレベルな知識欲に飢えていたというか、毎日新しい知識が身につく、新しい人に出会って経験が増えていく、という事実だけで楽しくて土日が来ると「なんで休みなんてあるんだろう」と思ってました。相当狂ってましたね(笑)
さて、その当時のM&A業界のメインプレイヤーたる金融出身の方々は、「会社(事業)を売買する」という考え方でM&Aを実行していましたが、私は事業会社出身(営業)だったこともあり、むしろ「この事業とこの事業をつなげたらもっと良くなる」という「つなげて価値創造する」という意識が強かったため、M&Aにならないマッチングであっても、それが誰かの役に立つのであれば積極的に手掛けました。一見損してるように見えるんですが、結局感謝されるので何か別のビジネスに繋がるんですよね。
そして、M&Aに携わる中で形になってきたこの「つなげて価値創造をする」という発想は、当社を起業する際の基本事業コンセプト「情報を使って事業創造を支援する=ビジネスエンジニアリング」となりました。単独では何も起こらなくても、つなげると化学反応が起きる。言い換えると、花から花へ移動して花粉を受粉させるミツバチのような役割を担っていく。実は以前、学校の宿題で子供から「お父さんの仕事の説明をしてほしい」と聞かれたとき、M&Aでは分からないので「会社と会社をつなげる仕事だよ」と答えたのですが、今思うと的を射た表現だったと思います。
その後当社の事業を表現する際、単にM&Aというだけでなく、「つなげる発想=M&A発想法」という表現も使うようになり、2019年に出版の相談をしたPHPの編集者の方から提案された「M&A思考」という表現に落ち着き今に至ります。PHPの高橋さん、ありがとうございます!
そんなわけで誕生した「M&A思考」、既に養成講座を受講された方はお気づきと思いますが、この「つなげる発想」は誰でもやれることですし、成功してる方ならだれでも実践されてる思考法です。
私たちはこの思考法を意識的に行うことで、知識や情報を自分ごと化して自らの事業に取り込み、そして同じ発想が出来る仲間と情報交換をすることで、共創するネットワークを構築していきたいと考えています。
「10年先を見るチカラ」をともに育てて、将来に向けて一緒に頑張っていきましょう!!
執筆者:萩原 直哉
株式会社オプティアス代表取締役
中小・零細企業を専門としたM&Aアドバイザー。大手信用調査会社の調査員として延べ1,500社を超える企業の経営者と面談した経験を活かした「中小企業経営者・オーナーの目線に立ったM&A」がモットー。