M&Aを活用した後継者問題解決と人材確保、人材育成について

注目されるM&A

昨今、大手に限らず中小企業でもM&Aは注目されており、ここ数年でM&Aを専門とする仲介会社やFA会社も増加しています。M&A専門会社が上場したりCMをしたりと業界も活況を呈しています。
国も経済産業省や中小企業庁を中心に生産性向上や事業承継問題を解決する手段としてM&Aの積極的な活用を発信しています。
もちろん、増加するM&Aに対応する人材育成は急務ですし仲介会社やFA会社のガバナンス強化やコンプライアンス遵守も非常に重要になっています。
そのような環境下、我々は「すべての人にM&Aを」という長年の思いの中、「M&A思考」という概念を持っていただけるように養成講座を開講し、また、多くのM&A思考を要した仲間を増やすことで公正な市場を形成したいと考えています。私共も今日に至るまで数多くのM&Aに携わってきましたが、M&Aこそ、人材が全てと実感させられる場面が多く、M&Aが後継者問題の解決や人材確保、しいては人材育成に大いに役立つのではないかと感じています。やはり、後継者問題を解決できる手法として第三者( 自然人及び法人)に売却することは非常に有効な手段です。しかし、これもタイミングで遅きに逸したということも多く泣く泣く廃業してしまうケースもありますから、社内外で後継者がいないという判断は早めの方がいいかもしれません。

早めにM&Aを検討する

人を育てるという難しさ、後継者を育てるという不安、これは何年経過しても同じですから、長年経営されていて見渡しても後継者となる人がいないと判断した場合は早めにM&Aの検討を始めて欲しいと思います。上場会社ですからそのうち後継者は現れるでしょうが 、皮肉にもM&Aをして巨大企業に成長した日本有数の企業であるソフトバンクや日本電産も未だに真の後継者がいないことが物語っています。実際、我々に相談が来る中小企業経営者は高齢になった経営者も多く、その分思い入れも多分にありますが、年齢とともに体力も減退していますから、実際、M&Aにな った場合、交渉が長引いたりしますし、いざM&Aが成立する時に引継ぎを不安視することもあります
その点では、やはり、コロナ禍は高齢な経営者にとって動きづらく、M&Aで後継者を見つけることも至難の業とな ってしまっています。
将来を見据えて後継者を見つけるためのM&Aも元気なうちにやっておくことの重要性をコロナで改めて感じました。

M&Aを利用して人材を確保する

また、M&Aをやったことで人材を確保できた!というケ ースも少なくないです。
もちろん、売り上げや収益に貢献してくれることが買収冥利に尽きるのですが、買収先に人材が眠っていることもあります。
特に、M&Aの窓口をやってくれた方、大手であれば経営企画的な人材はなかなか欲しくとも採用できません 。特にM&Aの窓口をやってくれた方、大手であれば経営企画的な人材は、なかなか欲しくとも採用できません。
M&Aを機にそのような優秀な人材を確保できる可能性もあります。中小企業でM&Aをやる窓口の方はマルチタスクで業務をやっている人が多いので、買収後、譲受企業の役員になったり、子会社化した後の経営陣に抜擢されるケースもあります
社内で人材育成がなかなか上手くっていない会社は思い切ってM&Aを利用して人材を確保するのも好手だと思います。
加えて、中小企業はポスト不足です。大手は沢山の部署があり人事の流動性も高く人材の新陳代謝が社内やグループ企業で完結しますが、中小企業の場合はそうはいきません。言い方を変えれば上司が万年ポストで出世しにくい環境があります。
中小企業経営者は若手に期待すると口では言うのですが現実はポストがないので無理やりポストを作ったりと小手先のガス抜きを繰り返しています。
実際、年功序列を変えられないでいるのは中小企業が大半です。

もちろん、経験や知識があるベテラン社員が活躍する会社は好ましいですが、同時に、若い社員にチャンスを与えない会社は将来的には衰退する可能性が高いです。そこで、M&Aをすることでポストが増加するメリットがあります
買収した会社にベテラン社員を出向させて長年の経験や知識を生かしてもらったり、若手の登竜門として子会社化した会社のマネジャーに就任させたりすることで、経営陣とより近い立場で仕事をしてもらうことができます。そうすることで、譲受譲渡企業、両社の人材交流も活発になります。M&Aのメリットとしてポスト不足を解消することや違った環境を与えることで人材育成ができる可能性が広がります。
このように、M&Aは単なる売り上げ増加や規模の拡大だけではなく、事業運営の根幹である後継者問題や人材確保、人材育成の解決に繋がることが大いに期待できると思っています。永遠のテーマである人材の解決方法の一つとしてM&Aを活用することを頭の片隅に入れておくこともM&A思考です。

執筆者:島田 健作(しまだ けんさく)
ホワイトクロス代表取締役 / オプティアス執行役員

M&Aアドバイザリー業務、事業再生を手掛ける。中小企業再生の社会的意義に注目し、再成長戦略の策定と実行により、企業の再成長の支援をしている。

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