M&A成功のポイント④専門家を上手に使う(前篇)

2018年07月23日更新

M&A

▶公認会計士・税理士

M&Aを進めるあたって、M&Aアドバイザーは「M&Aの専門家」として、M&A情報の収集や分析、案件紹介と実行に関する実務アドバイスをしてくれる総合プロデューサーのような存在である。 しかし、M&A実行には、税務、会計、金融、法務に関連した専門的知識、労働者対応や社会保険の知識、不動産関連の知識、そして行政関連書類の知識など、実に多岐にわたる知識と具体的アドバイスやサポートが必要になってくる。 M&Aアドバイザーは全体をコーディネートして案件を進める役割を担う一方、個別専門知識や実務対応が必要な分野においては、その分野の専門家と協力して対応していくことになる。 まず、最初に重要なのが公認会計士と税理士である。M&Aの初期段階では、企業の価値や財務状況の掌握および分析が大切なため、各種財務諸表や資金繰り表のチェック、税務申告書のチェックを行う。 会社を譲渡したいと思った時に、公認会計士や税理士に依頼して簡易的なDDを行うこともある(売り手の詳細調査という意味で「セラーズ・デューディリジェンス」と呼ばれる)。 企業価値評価も通常は公認会計士事務所が担当する。 案件の中盤には、DDを実施して譲渡会社の内容を詳細にわたりチェック・分析してレポートを作成したり、終盤にはM&Aの譲渡条件修正についてもアドバイスをしてくれる。 このように、公認会計士や税理士は、M&Aの最初から最後まで網羅的に案件に関わっているケースが多く、M&A実務にも精通しているため、M&Aアドバイザーとして活躍している公認会計士・税理士も少なくない。 なお、税金に関わるアドバイスや税務書類の作成等は税理士(税理士法人)の独占業務なので、M&Aアドバイザーが行うことはできない点に注意が必要である。 また、譲渡会社の顧問税理士や公認会計士がM&Aを進める際に協力してくれると、M&Aを円滑に進めやすい、中小企業の場合、経理資料や財務関連の手続きを顧問税理士に一任しているケースが多いので、社長に財務資料の準備や提出をお願いしても、「顧問の先生に確認しないと分からない」というケースがかなり多い。
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