2018/06/11

M&Aアドバイザー活用法④

▶M&Aアドバイザーとの契約と報酬体系

みなさんも専門家を利用しようと思った場合、「どの時点から料金が発生するのだろうか」という疑問を持つことはあるだろう。 弁護士の場合は、タイムチャージ方針で相談時間当たりいくら、という報酬体系であるが、M&Aアドバイザーの場合はどうかというと、普通はM&Aの概要情報提供(企業紹介書レベル)や簡単な相談などの初期段階であれば当然無料で対応してくれる。 初期相談や紹介されたM&A情報に興味を持って、具体的に進めることになったら、その段階でM&Aアドバイザーと「アドバイザリー契約書」を締結するのが一般的だ。 アドバイザリー契約書の締結タイミングは業者や案件によってまちまちだが、対象会社名や財務情報、社内資料などの具体的情報の開示時点、またはトップミーティング時点としているケースが多いと思う。 M&Aアドバイザーに対する報酬にも様々なパターンがあるが、中小企業のM&Aの場合は、アドバイザリー契約書を締結した段階で支払う「着手金」と、M&Aが成功した際に支払う「成功報酬」の2段階で報酬を支払うパターンが主流となっている。 ①着手金・・・具体的に案件を進めることになった際に支払う報酬。 「調査費」など別の名称が使われるケースもある。 M&Aがスタートすると資料の詳細な分析、説明資料の作成、企業価値や事業の内容分析、業界や関連企業、競合企業の調査、M&Aスキームの策定と進捗管理など、さまざまな業務が発生するが、この業務を行ったからと言ってM&Aが成功するわけではない。 つまり、案件成立を目指して、何十、何百時間この作業に時間や労力を費やしたとしても、そもそもM&Aが失敗してしまったら、報酬は一円ももらえないのである。 これら初期段階の作業に膨大な時間と労力を費やしてるM&Aアドバイザーにとって、報酬が全くもらえないとしたら死活問題になる。 そこで、作業に着手する段階で「着手金」という形で作業報酬をもらい、無報酬というリスクをヘッジしているのである。 この着手金はいわゆる作業費(通常は案件探索、事前調査・分析費用、アレンジ報酬も含む)なので、仮にM&Aが失敗した場合でも返還されない(作業に対する報酬のため)。 なお、業者によっては「完全成功報酬」として、この着手金を取らない場合もあるので、じっさいにアドバイザーを選ぶ際は、着手金の有無についても確認しておく方がよいだろう。
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