2018/05/02

M&Aの実行手順⑪デューディリジェンス(買収監査)・後篇

「検査入院」で具合が悪くなる?

通常、DDを実施する場合、事前に「要求資料リスト」を作成し、譲渡会社にリストに応じた準備をしてもらう。 財務資料や勘定元帳はもちろん、信憑類、契約書類、従業員名簿や給与明細等々、要求資料は多岐にわたるが、中小企業の場合、リストアップ資料全部がそろうことは、皆無と言える。 また、中小企業の管理部門は最低必要人員で構成されているため、大量の資料準備と提出を要求すると、ただでさえ日常業務で多忙な管理部門がパンクする恐れもある。 さらに、DD資料準備のために管理部門の担当者が残業や休日出勤で対応することもあり、場合によっては通常業務に支障を来して、調査対応で会社の業績に影響が出る可能性もあるのだ。 まるで手術のために検査入院したら体調が悪くなってしまうようなものなので、必要な資料を中心に準備をお願いし、状況を見て譲渡会社にあまり負担にならないように配慮することも大切だ。 DDの主な目的は、譲渡会社から開示されている資料だけでは分からない細かい情報収集や裏付け資料の入手および分析、買収を実行した場合のリスク洗い出し、そして資産の加算項目・減算項目の確認による企業価値評価の修正である。これらの目的に留意したチェックポイントをしっかり確認し、最終契約へ向けた条件交渉へ臨むことになる。
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