2018/04/12

M&Aの実行手順⑧条件交渉・後篇

▶よくある条件交渉のポイント(続き)

④社長の個人保証 通常、中小企業が金融機関から融資を受けている場合、 金融機関から会社保有の不動産や有価証券等に担保権が設定されているが、 更に社長個人の資産を背景にして個人保証も取られていることが多い。 M&Aで会社の所有権をすべて譲渡し、 社長として報酬を受けることもなくなる場合は、 この個人保証も解除するのが普通だ。 しかし、多額の金融債務が社長の責任によるものだったり、 何らかの理由で社長を会社に引き留める必要がある場合は、 顧問等の名目で残って頂く一方で、個人保証もその間継続してもらうことがある。 ⑤従業員の引継ぎ 株式譲渡の場合は従業員も一緒に引き受けるので当たり前だが、 事業譲渡の場合は買収側が引き受ける従業員も選べるため、 条件交渉の対象となる。引き継ぐ事業がうまく回っている場合は、 よほどのことがない限り、全員引き受けるのが一般的だが、 損益がギリギリの場合や、問題を起こしている従業員がいる場合は、 引き継ぐかどうか十分に交渉をすべきである。 ⑥従業員の待遇 第一章でも触れたが、買収された従業員にとって M&Aというのは突然やってくる黒船のようなものなので、 得体のしれない第三者に会社が乗っ取られた気持ちになったり、 自分が売り飛ばされたような気持ちになる可能性がある。 会社というのは従業員が働いてこそ成り立つものなので、 従業員にやる気になって働いてもらうためにも、 M&Aへの理解と支持を得ることは極めて重要である。
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