2018/03/22

M&Aの実行手順⑤企業価値の評価「DCF法」

▶企業価値の評価方法「DCF法」

前回紹介した「時価純資産法」と同様に、M&Aの現場でよく利用されている企業価値算定方法が「DCF法(ディスカウンテッドキャッシュロー法、または割引キャッシュフロー法)」だ。 「年買法」に似ていて、将来予想される事業収益をベースに企業価値を評価するのだが、その金額算定の考え方に「現在価値」という概念が導入されている点がこの算定法のポイントである。 例えば、ある債権を買うとした場合、「1年後に1000万円、または今すぐに990万円ではどっちが得か?」と問われたら、どちらを選ぶだろうか。 経済見通しが不透明な昨今、感覚的には今すぐ欲しいので990万円を選びたくなりそうなものだが、この条件を「年利1%で1年後に1000万円となる債権、または今すぐ990万円のどっちが得か?」と変えたとすると、実はどちらも同じなのだ(1000円未満、税金は未考慮)。 例えば、1000万円で会社を設立し、1年後にこの会社が10万円の利益を上げると予想される場合、 1年後に1%の利益が加算されることになるので、 この会社の1年後の価値は1010万円である。 では、「1年後に1000万円になっている」企業の現在の価値はいくらいなるかというと、1%の利益が出ることを前提とすれば、1000万円を1%で割り引けば求めることができる(1000万÷1.0=990万円)。 要するに「1年後の1000万円は今の990万円」ということなのだ。 この990万円こそ、1年後の1000万円の現在価値である。 同様に2年後、3年後…という風に毎年積みあがる利益を、年度ごとに当該企業状況に合致した割引率(5%程度になることが多い)で「今の価値」に引き直し、それを複数年で合算して現在価値を割り出すのが、このDCF法の考え方である。
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